乳歯と永久歯、どう違うの?
皆さんこんにちは。
鹿児島市電新屋敷駅より徒歩3分、武之橋駅より徒歩5分の【さな歯科クリニック】です。
人間は、生後半年〜9ヶ月ごろにはじめての歯が生えてきます。そして乳歯が生え揃い、乳歯はやがて抜け落ちて、そこから永久歯が生えてきます。
ところで、乳歯と永久歯、どのように違うのかご存知ですか?
乳歯は、永久歯に比べてむし歯になりやすいという特徴があります。
乳歯は永久歯に比べてエナメル質や象牙質の厚さが半分程度しかありません。さらに、歯の表面に汚れなどが付着しやすくなっています。
このようにまだ歯質が弱いうえに再石灰化の力も弱いため、むし歯菌で簡単に溶かされてしまうのです。
また、小さなお子さんは、自分では充分な歯磨きができません。
表面的にはキレイに磨けていても、歯の間や奥歯、葉の裏には磨き残しが多くなりがちです。
まず見てわかるように、乳歯は永久歯と比べて一回りサイズが小さいです。
色は、乳歯は白に近いですが、永久歯は黄みがかった色をしています。
また、歯質はエナメル質、象牙質、歯髄、セメント質など、歯を構成する組織に違いはありませんが、先に述べたように、乳歯は永久歯よりエナメル質や象牙質が薄く、厚みが半分ほどしかありません。
ただし、生えてきてから2年ほどの永久歯はまだ弱いため、乳歯のようにむし歯になりやすいです。
乳歯の本数は全部で20本、個人差はありますが、おおよそ2歳半頃に生え揃います。一方、永久歯は親知らずも含めて32本あります。
乳歯からの生え変わりではなく、永久歯だけ生えてくるのは、奥歯の「第一大臼歯」と「第二大臼歯」、そして一般的に「親知らず」と呼ばれる「第三大臼歯」です。
このうち、第一大臼歯は「六歳臼歯」とも呼ばれているように、5~6歳ごろに生えてくる、初めての永久歯です。
乳歯の奥にそっと生えてくるため気づきにくい歯ですが、ものを噛む力がもっとも強く、永久歯の歯並びや噛み合わせの基本となる歯で、とても重要な役割を持っています。
なお、親知らずは上下両側の一番奥に1本ずつ生えますが、4本すべてが生えてこない場合もよく見られます。
このように、乳歯と永久歯は、同じ歯でも本数や構造が大きくことなります。
たまに「乳歯は抜けてしまうから」と、お手入れを適当にしていたり、むし歯になっても放置したりする親御様がいらっしゃいますが、それはとても危険です。
乳歯がむし歯になると、その後生えてくる永久歯もむし歯になりやすい、正常な位置に生えてこないなど、さまざまな悪影響を及ぼす原因となってしまいます。
お子さまに歯が生えてきたら、親御様がしっかりと歯磨きなどのケアをして、むし歯にならないように気をつけてあげましょう。
また、永久歯の本数が足りない、という場合も少なくありません。
永久歯に生え変わるようになってきたら、一度歯科医院でレントゲンを撮って、永久歯の本数を確認してもらうことをおすすめします。
永久歯がない場合は、乳歯を温存して使っていくなどの方法を取るため、その点も歯科医師と相談しておきましょう。