子どものむし歯予防は家族全員の予防ケアから!
皆さんこんにちは。
鹿児島市電新屋敷駅より徒歩3分、武之橋駅より徒歩5分の【さな歯科クリニック】です。
皆さまは、子どもが何歳頃からむし歯になるかご存知ですか?そして、むし歯になる原因は何だと思いますか?
今回は、子どもがむし歯になる原因についてお話します。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、実はむし歯菌は存在ししていません。ですが、その後むし歯になるお子さまはもちろんいます。
これは「むし歯は感染症である」ということが理由だからです。
元々むし歯菌のいなかった赤ちゃんのお口に、どこからかむし歯菌が感染してしまうのです。
むし歯菌は、両親をはじめとした周りの大人から子供へ唾液を通して感染します。
食事の口移しやキスはもちろん、フーフーして冷ました食事を与える、スプーンなどの食器の使いまわし、タオルの使いまわしなどでもむし歯菌が感染する確率が高くなります。
また、母親にむし歯がない子どもよりも「母親にむし歯がある子ども」は約3倍もむし歯になりやすいという研究報告もあります。
日本人の約90%の大人が、むし歯の原因菌であるミュータンス菌を持っていると言われています。
このような状態で、前述したような行為をすれば、赤ちゃんにむし歯菌が感染してしまうのも当然です。
また、乳歯が生える生後1歳7ヶ月~2歳7ヶ月頃にかけて、むし歯菌の感染数が増えていることがわかっています。
むし歯菌は、硬いところに好んで棲み着く性質があります。
今まで硬いところがなかったお口の中に乳歯が生えてきたら、むし歯菌にとって格好のすみかになってしまうのです。
ですが、この「感染の窓」と呼ばれる1歳半から3歳頃までにむし歯菌に感染しなければ、大人になってからもむし歯になりにくいと言われています。そのため、この時期はとくに注意したいものです。
赤ちゃんへのむし歯菌の感染リスクを最小限に抑えるために、そして大人自身がむし歯菌でお口や全身へ悪影響を及ぼすことがないように、しっかりとお口のケアをすることが重要です。
ご家族みんなが健康なお口でいれば、赤ちゃんにむし歯菌が移るリスクを減らすことができます。
お口のケアで効果的なのは、ご自宅での毎日の歯磨きと、歯科医院での定期検診やメンテナンスです。
とくに定期検診を受けることで、むし歯などのトラブルを予防、早期発見・早期治療することが可能です。
定期検診では、自分では気づかない初期むし歯などといったトラブル確認や、お子さまであれば歯並びや生え変わり、大人は歯周病などのチェックをします。
さらに、プロによるクリーニングやフッ素塗布、お子さまにはシーラント処置などを行います。
検診やクリーニングは痛みもなく、保険診療で行うことができますので、数ヶ月に一度は受けるようにしたいものです。
このように、乳歯と永久歯は、同じ歯でも本数や構造が大きくことなります。
たまに「乳歯は抜けてしまうから」と、お手入れを適当にしていたり、むし歯になっても放置したりする親御様がいらっしゃいますが、それはとても危険です。
乳歯がむし歯になると、その後生えてくる永久歯もむし歯になりやすい、正常な位置に生えてこないなど、さまざまな悪影響を及ぼす原因となってしまいます。
お子さまに歯が生えてきたら、親御様がしっかりと歯磨きなどのケアをして、むし歯にならないように気をつけてあげましょう。
大切なお子さまが大人になっても健康なお口を保っていくために、まずは周りの大人がしっかりと健康なお口をつくる必要があります。
赤ちゃんの歯が生え始めたら、皆さまで歯科検診を受けましょう。